卒業だけじゃない!大人の「桜の歌」勝手に10選

卒業シーズンが近づくと、そこかしこで歌われる「桜の歌」。

それも、いいのだけれど…
何かを卒業して幾久しい身としては、
卒業以外にも「桜のうた」に名曲がたくさんある!と言いたくなってしまいます。

有名だけど、卒業ソングのランキングには登場することがなさそうな、
でも心に沁みる「桜ソング」を勝手に集めてみました。

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原曲と、返歌がある「桜の歌」

最初に作られた「桜ソング」に、アンサーソングとして「桜ソング」があるもの。

「返歌」といえば、一般には短歌に託した恋文などへのお返事のことを指しますが…
ここでは、メロディも伴う「歌」へのお返事として「返歌」とさせていただきました。
アンサーソングといったほうがわかりやすいですね。

桜をテーマに、同じ作者(演者)が作ったものと、まったく違うアーティストさんが作ったものをご紹介します。

高野健一『さくら』・RSP『さくら ~あなたに出会えてよかった~』

RSPは、関西出身の女性ヴォーカルユニット。
プリンセスプリンセスなどのヒット曲をサンプリングして、
その曲のアンサーソング(お返事ソング)を作り出す独特の手法の方たちです。

この曲は、高野健一さんが作った「さくら」への返歌となっています。
天国にいってしまった「さくら」への「僕」の気持ちを歌った高野さんの原曲に、
RSPさんが「私=さくら」として、お返事ソングをつくりました。

ありがとう ずっと大好き
私は星 あなたを見守り続ける
あなたに出会えてよかった 本当に本当によかった

ここにもういれなくなっちゃった
もう行かなくちゃホントごめんね


さくらさくら会いたいよ
いやだ君に今すぐ会いたいよ

天に召します神様お願い
僕の息止まっちゃいそうだ

高野健一さんは、西加奈子さんの同名小説『さくら』に感銘してこの楽曲をつくったそう。
小説では「さくら」は犬ですが、楽曲では大切な人として描かれています。


【さくら】高野健一


【さくら あなたに出会えてよかった】RSP

KANA-BOON 『さくらのうた(2013)』・『桜の詩(2018)』

こちらは、2曲とも、KANA-BOONの歌。
2013年のミニアルバムと、2018年リリースされたB面集のアルバムより。

曲は、元気いっぱいで好みが分かれそうですが、MVと合わせてぜひご覧ください。

若い女性教師と男子高校生の甘く切ない恋の物語。

男の子目線の、まっすぐで不器用な「さくらのうた」。
対して「桜の詩」は、5年経った後の、先生側の目線で歌われています。

学生時代、先生に淡い好意を抱く。
一度くらいはみなさんもあるのではないでしょうか。

はち切れそうな想いを叫びながら、国道を自転車でひとり突っ走る。
今やったらひざを痛めそうです。

好きな人を後ろにのせて二人乗り(違反ですね)なんて、最後にやったのはいつだろう。

不格好で、直球で、でも素直になれなくて。
でも鮮烈で忘れられない恋心はさくらそのものかも。

なんで、どうして、おしえて
僕は子供だった、もう戻れないのかなあ
でもね、二人で見たあのさくらは今年もきれいに咲いているんだよ

叶わない、
叶わないけど構わない。


そう言える、そんなただ強がった大人になりたいんだけど


桜の花が舞って
あなたの声を思い出してしまう
淡い春よ

歌詞の一部を引用

 


KANA-BOON 【さくらのうた】


KANA-BOON 【桜の詩】

 

切ない別れがテーマの「桜の歌」

切なくない「別れ」などありませんが、
終わった恋に別れを告げる、静かな歌を2曲。

恨み節や、断ち切れない思いをどろどろと歌ったものではなく、
舞い散る桜に、それぞれの別れを重ねた、美しい旋律です。

古川由彩『桜の記憶』 

古川由彩さんは、2020年にデビューしたばかりの新人歌手さん。

一緒に暮らした人と別れると、暮らした街にも別れを告げなければならない。
毎日当たり前に見ていた、日常の風景が、色を失いまったく違って見える、独特の切なさを歌ったもの。

透き通る歌声と、レトロタッチのイラストの演出が素敵です。

この街での記憶は
きみとの記憶と同じだから

帰れない もう帰れない

あの駅も 看板も 公園も
君がちらつくから

歌詞の一部を引用


【桜の記憶】 古川由彩

 

柴咲コウ 『 桜坂』

福山雅治さんの「桜坂」のカバー曲。
柴咲コウさんは、福山さんのカバーを多く歌っていますが、なかでもこの曲が一番好きです。

なぜか、福山さんverよりも優しい穏やかな気持ちになります。


柴咲コウ【桜坂】カバーアルバム「こううたう」

桜が降る夜は あいみょん

若者から絶大な人気を誇る、あいみょんさん。
てらうことのない、素直な気持ちを歌った詞が、どれも素敵ですよね。
若者から絶大な人気があるのもうなずけます。

この曲は、春からは離れて暮らす愛しい人への想いを歌ったもの。
女性目線になっていますが、
男性でも、女性でも、遠距離恋愛の経験者ならぐっとくるかも。

昭和の大昔にも「木綿のハンカチーフ」という名曲がありましたが、
あちらは、明らかなバッドエンド。
こちらの歌は、いつかハッピーエンドになって欲しいなあ~と想像してしまいます。

桜が降る夜は貴方に会いたいと思います
どうして?と聞かれても、わからないのが恋で
この体ごと貴方に恋してる
それだけはわかるのです

4月の夜にもう2人は合えないのかな
遠くに見える
貴方はまるで知らない誰か

真面目な顔は好きだけど、今は見たくない
新しい色に染まるのは
桜だけでいい

 

命や、生きることがテーマの「桜ソング」

巡りくる春とともに、再生、命のつながりを歌ったものを集めました。

桜 河口恭吾(2003)

有線放送でじわじわと人気が出て、今も根強い人気がある名曲。
河口恭吾さんの「I LOVE YOU singles」より。

大切な人と、巡りくる春を数えて生きていこう、とシンプルに歌い上げる名曲。
聞けば「ああ、これね!」とわかる方が多いはず。

僕がそばにいるよ 君を笑わせるから
桜舞う季節かぞえ 君と歩いていこう

空のない街抜け出し 虹を探しに行こう

歌詞の一部を引用

2012年に「桜 キズナver.」として再リリースされたMVをご紹介します。
静かで優しい、心が温まる一曲です。


【桜/キズナver】川口恭吾

 

ふくい舞 『いくたびの櫻』

舘ひろしさんが主役を演じる、NHK時代劇の主題歌でした。

春が来れば当たり前のように咲く桜。
でも、命や、桜を大切な人と見ることは、未来永劫に続く「当たり前」ではない。

こういう歌詞がしみてしまう、あ~年取ったなあ、とダブルの意味でほろりとくる曲です。

 


【いくたびの櫻】ふくい舞

 

森山直太朗 『さくら(二〇一九)』

森山良子さんの息子、直太朗さんの代表曲。

定番卒業ソングでもありますが…
「刹那に散りゆく運命」「泣くな友よ今、惜別の時」という意味深な歌詞から、空に飛び立つ特攻隊員の別れの情景を歌ったものでは?と言われることもあります。

ここでは有名な「独唱」バージョンではなく、2019バージョンのMVをご紹介。

脈々と受け継がれていく生の営みや、さあ、みんな、また立ち上がろう、という力強いメッセージ。
卒業とも、戦地から飛び立つ特攻のイメージとも違う、新しい「さくら」を感じられます。

霞みゆく 景色のなかに
あの日の唄が聞こえる


【さくら 二〇一九ver】森山直太朗

 

若旦那『いのち 〜桜の記憶〜 Final Ver.』

湘南乃風の若旦那さんの曲。

森山直太朗さんの2019verの「さくら」と同様、脈々とつながり、続いていくものを感じる、明るく力強い歌。
昭和や平成初期に世代には、グッとくる歌詞です。

実際に大人になってみないと、トシをとってみないとわからない
「親も若い頃があって、自分もいずれ大人になって、年をとって」という気持ち。
だから、言えるうちに言っておこうぜ!と、照れずに、まっすぐに歌い上げてくれています。

ちっぽけな命の花が
都会の隅で愛に包まれて花咲く

thank you forママ
thank you forパパ

20年後にそういわれたいから

お前に子供が生まれたら
この歌を俺たちに歌ってくれ

歌詞の一部を引用

 


若旦那【いのち 〜桜の記憶〜 Final Ver.】

 

ちょっと変わり種の「さくら」

MONKEY MAJIK 『sakura』

卒業ソングかもな~とも思ったのですが、面白いのでご紹介します。
大人になりたくない気持ちや、
大人になる不安や期待、葛藤を歌った素敵な歌詞に、
まったくそぐわない時代劇設定のMVが絶妙な味わいを出しています。
MONKEY MAJIKご本人たちが演じ、瑕疵がセリフになるように歌っています。

僕らが大人に近づいて
時間が短くなっていく

周りが大きく変わっても
僕らは変わりたくなかった

この気持ちをいつまで持つの?
その不安を拭い切れるの?
希望の明日は必ず見つかるの?
駆け抜けた日々

 


MONKEY MAJIK/sakura

 

日本古謡の「さくら」

さくら さくら(日本古謡・唱歌)

最後に、定番中の定番なのに、忘れがちなこの歌を。
幼稚園や小学校で習い、歌いましたよね。

この歌は、子守歌や、子供の手遊び・まり遊びから発生したものではなく、江戸時代の子供用の筝(琴)の練習曲だったそうです。
明治に歌詞がつき、日本の代表的な歌となりました。

ずっと口ずさむこともなかった曲ですが、改めて聞くと、シンプルなのにとても美しいです。

 


さくら さくら NHK児童合唱団

 

 

おまけ 桜の語原は神話の女神「コノハナサクヤヒメ」

桜という言葉の語原は、記紀(日本書紀・古事記)に登場する女神
コノハナサクヤヒメ(木花之佐久夜毘売)といわれています。

豊穣の神ニニギノミコトが天から降臨した際に、偶然出会った、美しいコノハナサクヤヒメに恋をし求婚。

父である大山津見神は、コノハナサクヤヒメとともに、姉であるイワナガヒメも娶るようにと条件を出しますが、ニニギノミコトは、醜い姉が好きになれず、天に返してしまいます。

ところが、美しい妹は繁栄をもたらし、醜い姉は永遠の命をもたらすものだったのです。

神話のニニギノミコトは「天照大神の孫で、神武天皇の曽祖父」。
イワナガヒメと結婚しなかったことで、以降、天皇家には寿命というものができてしまったのでした…という物語です。

 

卒業とは少し違うトーンの桜の歌と、桜の語原をご紹介しました。
10選と書きつつ、絞り切れず、気づいたら10曲以上になりましたが、どうぞご容赦を。

桜にまつわるこちらの記事も、合わせてどうぞ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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