秋刀魚(さんま)の漢字の由来&一文字で書くと何?

秋刀魚

[kurakyoさんによるイラストACからのイラスト]

秋の味覚として魚をあげるなら~
多くの人が「さんま」と言うのでは?

その「さんま」の字を漢字で書くと、
3文字の「秋刀魚」が有名ですね。

なぜ、3文字なのか。
1文字で書くとすると魚へんに何の漢字を
あてるのか?

そもそも、なぜ「さんま」と呼ぶのか。
知っているようで知らない由来や字について
紹介します。

さんまを漢字一文字で書くと何?

正確に言うと「ない!」
だけど、あります!

サンマを「一文字」で書いていた時代がありました。

どんな字をを書いていたのか。
それは、2つあります。
詳しい説明は、後にしてまずは漢字の紹介です。


魚へんに「」と書いて、鰶(さんま)


魚へんに「」と書いて、鱵(さんま)

この2字が、文献や日記に「さんま」の漢字として、
でてきます。

秋刀魚の漢字と由来

「さんま」という魚をサンマと呼び、
秋刀魚」と書いたのは昭和の時代に入ってから。

サンマという言葉自体が、江戸時代の中頃まで
馴染(なじ)みがなかったようです。

「さんま」という表記が多く見られだしたのは、
1770年代から。

江戸の終わり頃から、人びとに「さんま」が
知られはじめます。

「さんまなんて魚は、だれも食べないし味はまずい」
下品、下魚、味は劣(おと)る。
そういった記述が多くありました。

しかし、徐々に人気にります。

「さんまは目黒にかぎる」の落ちで有名な落語のように
庶民の味として定着していたようです。

「寛政の頃より追々食料になり、客にも遣ふ様になり、
価も高くなる」『続飛鳥川』より。

「さんま」と「秋刀魚」の由来

なぜ「さんま」と呼ぶのか
その由来は「細長い魚」からきたというのが有力です。

狭い、細いの「サ」を意味する古い呼び方「サマナ
狭真魚(さまな)から、「サンマ」に変化したという説です。

呼び方は地域によって様々で「サマナ」の他は、
サイラ」、「サヨリ」と呼んでいました。

「さんま」と日本中で呼び始めたのは、
明治に入ってからのことです。

ただ、「さんま」にどの漢字を当てるかは、
決まっていませんでした。

秋刀魚、秋光魚、青串魚、佐伊羅(サイラ)、
三摩、三馬など書き方はたくさんあったようです。

夏目漱石は、サンマに「三馬」という当て字を
『吾輩は猫である』で登場させています。

なぜ、「秋刀魚」が広まったのか。
秋という旬の魚で、細い銀色が刀を連想させること。

みなが「イメージ」できる漢字をあてたことが、
秋刀魚として定着した理由の1つだと言われています。

さんま~一文字漢字とその由来

鰶

【鰶】
「魚 + 祭」
魚へんに祭の字で、鰶。

「さんま」を「サイラ」と呼んでいたことから、
この漢字が当てられたと言われています。

志摩半島では、さんまを「サイラ」と呼びます。

サイラには神饌(みけ)としての役割があります。
さんまを神(天岩戸)にお供えするのです。

天の岩戸(恵利原の水穴)は、アマテラスオオミカミ(天照大神)が隠れていた岩戸とされています。
パワースポットとしても、名水100選の湧き水としても人気の場所。
今でも、毎年11月23日の「天岩戸の例大祭」では、
お供えしたサンマを焼いて食べるそうです。

サイラを供物して祀(まつ)るから「祭り」の字が、
当てられたのではと~自説ですが想像します。

さんまを「鰶」と書くのは、漁の様子からきた。
そんな説が一般的です。
他には、さんまがお店に並ぶと人が集まってきて、
お祭り騒ぎになったからという説もあります。

以前、TVでも同じテーマでクイズをしていましたが、
はっきりと、なぜ「鰶」なのかは答えてなかったです。

 

現在の「鰶」は?

現在は、ニシン系の魚、「このしろ」のことを
「鰶」で表します。
このしろは、魚に冬と書いて「鮗」でも通じます。
寿司ネタで有名な小鰭(コハダ)。
その成長した魚のことを「このしろ」といいます。

鱵

【鱵】
読みはシン
さより」とも読みます。

「魚 + 箴」
魚へんにシンの字です。
シンは「はり(針)」とも読めます。

細い魚を形容した文字ですね。
ちなみに、「さより」は漢字で「細魚」と書きます

サンマのことを「沖サヨリ、青サヨリ」と
呼んでいたようです。

箴魚(シンギョ)針魚と漢字で書いて、
サンマやサヨリのことを指したのでした。

あまり、区別をしなかったからと言われています。

明治の頃に、水産関係の専門書が多く出版されました。
その中は、いろいろな漢字でさんまが表記されています。

サンマを「秋刀魚、三馬、箴魚(鱵)、三摩、鰶」
そう書くのは、間違い!といった指摘や記述もあります。

実は、「秋刀魚」も根拠なしだとする書物もあります。
『水産彙考』(1881)より。

時代が経ってもサンマが鰶という記述は大正時代まで
続きました。

千葉県勝浦に残っている、1818年ころの水産日記には
「鰶」の記述が残っています。
また、静岡漁業の水産誌(1894)にも「鰶」の字に、
サンマと振り仮名があります。

間違いだ―と指摘されても、人びとはサンマを「鰶」と
書いていたんですね。

まとめ

さんまは、秋刀魚と書く。
他にも三摩、三馬などの当て字が存在。
現在は、秋刀魚で統一されている。

読みは、「さんま」の他、サイラ、サヨリ、
又はサマナとの呼び方があった。

さんまを漢字、一文字で書くと、
「鰶」、「鱵」
サイラ、シンとそれぞれ読む。

 

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