お昼のTVニュースから流れる「今日はお彼岸ですね」
あっー、行かなきゃーと思った方。
あれっ!?
お彼岸って「いつからいつまで?」
彼岸の期間中にお墓参りしないとだめなの?
混雑は避けて行きたいけれど、
暗くなってから行ってもいいものか・・・。
そんなお彼岸とお墓参りについての疑問にお答えします。
お彼岸明けのお墓参りは避けるべき!?
お彼岸だし、お墓参りに行こう。
そう、思ったのはいいが、
「どこかで聞いた」約束事。
彼岸の期間中にお参りするのが常識
お彼岸の「入り、中日、明け」と3度、参ること
彼岸中のお花は枯らさない 等々
そうは言っても、都合がつかない時もある。
中でもよく聞く疑問、
「彼岸明けのお墓参りは、大丈夫なのか?」
お彼岸やお墓参りに関する「〇〇しなければならない」のしきたり・マナー。
中でもよく聞く「いつ行くべきか?」についてのお話です。
そもそも、お彼岸っていつ?「ひがん」って何?
春のお彼岸と秋のお彼岸はそれぞれ、
春分の日と秋分の日を「彼岸の中日」として、
前後3日の計7日間とされます。
お彼岸 | ||||||
1日目 | 2 | 3 | 4日目 | 5 | 6 | 7日目 |
彼岸入り | → | 彼岸の中日 | → | 彼岸明け |
1日目の「彼岸入り」から7日目の「彼岸明け」がお彼岸となります。
よって、いつお墓参りに行けばいいのか?の答えは
「お彼岸の期間中の7日間」ということになります。
予定がある! 都合がつかないぞ!
そんな方々は、いつ行けばいいのか。
答えは、ご都合がつく時に。
行こうと思った時にお参りして下さい。
僧侶や仏教関係者の人々に聞いても、そうお答えになるはずです。
故人の供養と、感謝を捧げる気持ちがあれば、いいんですよと。
「春分の日・秋分の日」と彼岸の関係
春分の日と秋分の日は、ちょうど太陽が真東から昇り、真西に沈む日です。
どちらも、昼と夜の長さが同じ長さになります。

太陽の通り道(目で見える位置)や日にちから調整して24等分し、その境目にそれぞれ名前を付けたのが二十四節気です。
春分、秋分、冬至や夏至がこれにあたります。
「ひがん」という言葉は、インド、中国を経て伝わった「到彼岸(とうひがん)」という仏教用語が彼岸の由来です。
昼と夜の時間が同じになる「(彼岸の)中日」と前後3日間。
春と秋に訪れるこの期間が、一年で最も「この世とあの世」が近づく日とされていてます。
遠い彼方の極楽浄土に思いを馳せて、亡き人を偲び祈る習慣から生まれたのがお彼岸です。
昔の人は、春分の日、秋分の日に沈む太陽を、極楽浄土(あの世)の東門(入り口)にみたてて拝みました。
今でも多くの日本人が、お彼岸にお墓参りをするのは、
仏教文化と自然を愛し共生する文化が融合した日本独特の風習なのだそうです。
「彼岸(ひがん)」と「此岸(しがん)」
彼岸はあちら側、此岸はこちら側。
此岸(しがん)とは
現世。
私たちが生きているこの世。
彼岸(ひがん)とは
あの世。極楽浄土。
仏教でいう「悩みや苦しみ、煩悩がない悟りの境地」。
迷いがないのがあっち、迷いがあるのがこっち。
悟りの境地と、煩悩まみれとも対比ができますね。
法要で、住職が子供たちにこんな説明をしていました。
お墓参りは、みんなが、おじいちゃんやおばあちゃんに会いたくなったらいくもの。
法事は、仏様になったおじいちゃんやおばあちゃんが、門のところまできて、みんなに大事なことを教えに来てくれるもの。
その大事な言葉の代わりをするのが「お経」なんだよ。
なるほど、子供向けに、わかりやすくしてくださいました。
「いつ行くべきか?」と迷ったら、お参りしたい時にお参りすればよいのですね。
あれっ!?2023年のお彼岸っていつだった?
春分の日は3月20日か21日。
秋分の日は9月22日か23日(うるう年がある年は9月22日、それ以外の年は23日)。
なぜ、年によって春分の日・秋分の日が違うかと言えば「昼と夜の長さが同じになる日」を春分・秋分とそれぞれ定めているから。
カレンダー上で1日程度のズレが生まれることがあるのです。
2023年の春分の日は、3月21日火曜日。
よって、3月18日から24日までが「春のお彼岸」。
秋分の日は、9月23日。
よって、9月20日から26日までが「秋のお彼岸」となります。
年間カレンダーから、一部抜粋してみました
以下が2023お彼岸の期間です。
2023年・春のお彼岸
3月18日(土) 仏滅 きのと亥 | 彼岸の入 |
3月19日(日) 大安 ひのえ子 | 大安 |
3月20日(月) 赤口 ひのと丑 | |
3月21日(火) 先勝 つちのえ寅 | 春分の日 彼岸の中日 (スーパー開運日) 一粒万倍日/ 寅の日 /天赦日 |
3月22日(水) 友引 つちのと卯 | 新月 |
3月23日(木) 先負 かのえ辰 | 不成就日 |
3月24日(金) 仏滅 かのと巳 | 巳の日 彼岸明け |
2023年・秋のお彼岸
9月20日(水) 先勝 かのと巳 | 巳の日 彼岸の入り |
9月21日(木) 友引 みずのえ午 | |
9月22日(金) 先負 みずのと未 | |
9月23日(土) 仏滅 きのえ申 | 秋分の日 彼岸の中日 一粒万倍日 上弦の月 |
9月24日(日) 大安 きのと酉 | 大安 不成就日 |
9月25日(月) 赤口 ひのえ戌 | |
9月26日(火) 先勝 ひのと亥 | 彼岸明け |
もちろん、お彼岸の前後にお参りをしても、問題ありません。
前後の日については年間カレンダーでチェックしてみてください。
もちろん、この日に都合がつかなければ、
お彼岸明けのお墓参りも問題ありません。
お墓参りで気にかけるのは迷信ではなくお参りの時間!
お参りする時期は、厳格に決まっていないけども。
お彼岸の時期を外れて前後にお参りするとしたら・・・
彼岸明けの前に行くことを意識している人が多いと思います。
また、こういった伝統や風習は昔ながらの知恵でもあります。
季節のちょうど変わり目でありお墓のお掃除にもってこいの時期なのです。
お盆と年末・年始のお参りは夏と冬。
この暑くて寒い時期の中間の時期、過ごしやすい春と秋がお墓のお掃除に最適です。
お掃除道具を持参して来られている方って多いですよね。
私もお彼岸は、お掃除とお墓参りがセットになっています。
お彼岸に「29日」のお参りはダメなの?
そんなことをおっしゃる方もいらっしゃいます。
29日は「にじゅうく(二重苦)」とも読めるし、逆に「ふく(福)」とも読めます。
この日を避ける地域もあるようですが避ける必要はないと思います。
ただ、夕方以降の時間帯は避けるが良いかと。
そもそも、霊園などの場所は夜に営業・管理していません。
お寺単体なら尚更、少人数か無人のところがほとんどです。
近所やお寺に迷惑がかかるので夕方以降は止めておきましょう。
「逢魔時(おうまがとき)」という言葉があります。
「大禍時(おおまがとき)」とも「逢魔が刻」とも書き、文字通り禍々(まがまが)しいが語源の時間帯のことです。
人の顔がハッキリと識別できない昼と夜の間、現在の18時頃をさします。
幽霊やお化けに遭遇はしないけど、灯りはなく暗くて危険です。
昔の人を倣い、お墓参りは朝から夕方前に済ませておきましょう。
お供えについてのチョットした話はこちらをどうぞ。
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参考お彼岸にお供えをするときの「のし」とお菓子の甘くないルールとは?
続きを見る
まとめ
忌中でも宗派が違っても、お彼岸の時期がズレても大丈夫。
仏滅や大安も、私は気にしません。
お墓参りにまつわる「禁止ルール」のほとんどは迷信です。
やっぱり故人を偲ぶことが、一番の目的。
思い立ったが吉日。
思い出したら、墓参り。
行って損するものでも、不吉なものでもありません。
シーズン時期を外して行くと、閑散としていてリラックスできますよ。
以上、墓参りのススメでした。
最後まで読んで頂きありがとうございました。